脳内出血した時

母は6年前に脳内出血をして緊急入院した。

それまではまったく病院とそんなに関わることがありませんでしたので、どのようなことになるのか考えたこともありませんでした。

運ばれた母は1日で意識が戻りましたが話すことも自分で起きることもできませんでした。ただ暑いらしく、パジャマを着せても直ぐに脱ごうとしていました。

ベッドの横に座り母の手を握り、これからどのようになるのかを考えようとしても、ただ頭の中が空白になるだけでした。

ただ最運にも1週間も経つと少し話せるようになりました。しかしまだ起き上がることが出来ませんでした。

覚えているのは話せるようになりました母は病院の食事は不味いと言い、母の好物なカキフライを買って来てと言われたことです。

その他に覚えているのは1人の看護婦のことです。寝たきりの母なのに、三角巾が必要なので買うように言われたり、母用のオムツを持参するように言われました。寝たきりの母は三角巾は使うことがなく、後で分かったことは病院でオムツサービスもあることでした。

病院からコップなどは買いましたが、その他にも寝たままでも飲める介護用のストロー付きのコップなども買いました。ここの病院にいる間は使いましたが、その後は一度も使いませんでした。

 

私としては、会社には午前だけ出社して、午後1時からの面会時間に間に合うように通い続けた1週間半のこと、病院から別の病院に移るように言われました。どうやら緊急病院では母のような状態でも長くても2週間しか居られないようです。

移動先のリハビリ病院を紹介していただき、良くわからないままに手続きをしました。その帰り道が気がついたことはどのようにして母をその病院まで運ぶかでした。タクシーとしても、座ることもできない母をどのようにしたら良いのか分かりませんでした。

その次の日は病院と相談したら、介護タクシーを手配していただきました。

覚えているのは介護タクシーの人がストレッチャーで迎えに来て頂き、母と私を載せてリハビリ病院まで移動したことです。良い天気でした。運転手はもう道に慣れているようなので、混雑を避けて順調にリハビリ病院に付いたことです。